七色

感じることを怠けないように。

 60th

夫のお父さんの還暦のお祝い。恵比寿のレストランですごく美味しいコースを頂く。土日と泊まりの仕事をこなしてこられたお父さんは、しきりと「信じられない」とか「まだ45歳くらいのきもち」とかこぼしてらして(そのたびにお母さんに「どう見ても立派に60よ!」などと突っ込まれていた)、信じられないと言えば私も今自分がここにいるのがすごく不思議な感じだなーと思ってた。夫は乾杯の際のばらのお酒で酔っ払ったそうで、たいへんに無口だった。もうちょっと喋れ。

夫の父とわたしの母は同学年なんだけど、あんまりに違っているので、ちょっと面白い。同じように笑ってたっておかしくないひとたちだろうに。……どれだけ言葉をつくして、もしかしたら心から言い訳してみても、どうしようもなく現実は正直で、ただただ選んだように(選べたように、でもある)ひとは生きていくんだよなあ。だらだらと一本道を歩いてるつもりでいても、みんなみんな、ほんとはいつだって無数の分かれ道の上にいるんだろうね。なんか、しみじみした。

60歳とか途方もないけど、考えてみれば我々ももう半分こしてるわけです。ぎゃー。