知る辺の道
- 作者: 紺野キタ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/01/24
- メディア: コミック
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紺野キタさんの短編集。表題作含6編収録。
帯にはファンタジーって書いてある。でも、ファンタジーとしては弱いと思う。その弱さが、このひとの魅力じゃないかなあ。ファンタジーなのに説明されない部分(設定とか)が大きい。読んでて、もの足りないなあって思うところもある。でも、他のひとならつきつめてしまいたくなるところを、するりとかわしてふわりと着地してしまう。その、このひとならではの飛び方(というか降り方)は見事だし、気持ちいい。
監視人は監視人だし、真央の力は真央の力だし、天女は天女だし、狐は狐なの。それで物語は成立してしまう。世界はきちんとおさまる。…しゃべりすぎの物語や現実に疲れてる時には、読み返したくなると思うな。天女いいよ。うっかりするとホラーだけど。
紺野さんのお話ではいつもいつものことだけど、今回も女の子は壮絶にかわいい。表題作の真央の着てる制服がかわいすぎる。つばの広い帽子にマント風コート! 「きつねの火」の美也の夏服も可愛いなー。…私は紺野キタさんの懐かしの制服本「絶滅寸前カタログ」(同人誌。制服へのオマージュにあふれたとても良い本)を持ってる。