七色

感じることを怠けないように。

物欲について考える。わたし個人のことを言えば、むかし父(広告屋)に広告についての話をきいて、それ以来だいぶ物欲とはつき合いやすくなったなあ。けっこう欲しがりな方なんだけども。

広告っていうのは全て、「これを買えば今より良くなる」ってスタンスで作られてる。逆はない。それを得れば必ずプラスになる。ちょっといい自分、ちょっといい生活、ちょっとした幸せ。それがどんなにささやかであっても、絶対に今よりはいい。商業広告はそれしか言わない。わたしたちは無意識にその洪水にさらされてて、いつだってちょっと足りない気分にさせられてる。飢餓感に無自覚にならされてる。だけど当然、何かを得れば幸せになれるわけじゃないし、今がそんなに足りてないわけでもない。広告にのっかってわーっと何かを求めるのも楽しいけど、それだけじゃやっぱり息が切れる。「これがいいよ」って勧めてくる、それは100%プラスの世界の言葉。でも、そうじゃない、マイナスの世界があるのをわたしたちは知ってるわけで…。何がきっかけでもいいとは思う。ほしいなあってきもちにウソがあるわけじゃない。そういうきもちがなかったら毎日は味気ないし。でも、広告は半分の世界の言葉で、完全にのまれちゃったらいけないんだ。

足りないってきもちはひとを成長させるのかもしれない。でも足りない足りないって思いながら生き続けていくのは、わたしには恐ろしい。物欲にはそういうこわさがあるよね。よね、って言いながら独り言なんだけども。わあ。

週末の法事で引き込んだカゼがようやく治ってきた。2月…!