七色

感じることを怠けないように。

 風強い

窓を開けて居間のソファでダヴィンチコードを読んでた。吹き込む風にレースのカーテンがはたはた舞い上がってた。そろそろ窓を閉めようかと思って顔をあげたら、そのときちょうど強い風が吹いて、タッセルが留め具から浮いて、するっとほどけて、居間のまんなかに敷いたラグマットの上に落ちた。端にまとめられてたカーテンが、ばさって広がって窓半分を覆った。なんとなく、しばらくそのままにして本を読み続けた。


去年リフォームするとき、リフォーム会社のひとに、居間には普通のカーテンじゃなく木製ブラインドやロールアップカーテンを勧められた。でも住宅展示場をあちこち見に行って、セキSイハイムのひとに(うちのマンションはA化成で建てたので、リフォームもA化成に頼むのが決まってたんだけど、まだ会社決めてないような顔で他社さんにもちょこちょこ入り込んだ)「ブラインドは、ずっと窓を閉めっぱなしのお部屋ならいいけど、窓を開けて風が入るとがちゃがちゃうるさい」「ロールアップ式のカーテンも下に重りが入ってるから、風に吹かれるとけっこううるさい」「クラシカルだけど、普通のカーテンが風にゆれるさまがいちばんきれいでオススメ」みたいなことを言われて、こうして生活する段になって、それってホントだったなあ、と心から思う。レースのカーテンが風にゆれてるの見るの大好き。(住宅展示場の窓には普通のカーテンは滅多にかかってなくて、ロールアップカーテンやブラインドが多い。あれはそれがオススメってことじゃなく、単に窓を広く見せるためなんだそうだ。)(普通のカーテンは両脇にカーテンをまとめるから、その分見える窓面積が狭くなる。)


ほんのちょっとの想像力をはたらかせれば、わかること。気づけばなんてことない。ああ、ってすぐ納得がいくこと。それでも言われないとわからないことって多い。自分で思うよりもっとずっと途方もなく自分はばかなんだよなー。わかってるのに、毎回すごく驚くのってなんでなんだろ。(ばかだからだよ。)


そういえば今日はおじいちゃんの命日だ。あとでお線香上げに行かなきゃ。