七色

感じることを怠けないように。

 TOP変更。ナイフ。

ナイフなんてどんなにちっちゃくてもなまくらでも、沈黙を切り分けるくらいはできるよ。


すんごいむかついて「刺したい!」と思っても、今までこのひとを刺さずにこらえてきたひとたち(少なくともヒトケタではないはずだ)のことを思うと、わたしが今ここでこいつを刺すわけにはいかないなあ、という気になる。……だれって父親のことだけど。でも、外の人に対しても思うなあ。すっごいいやな目に遭わされたときとか、ひどいことを言われたときとか。今までこのひとを刺さずに耐えてきたひとたちに敬意を払って、そんなふうに続いてきた命に敬意を払って、今ここでわたしが刺すわけにはいかないわ、と。外の人は離れられるから、離れれば大体忘れちゃうけどね。


わたしだってきっとそんなふうに生かされてる。